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Notes:


ポイント  JPGL2005の改訂点
基本治療と追加治療に分類
吸入ステロイド薬力価 CFC-BDP換算→FPまたはHFA-BDP換算へ変更
ステップ1 間欠型の基本治療薬はなし
ステップ2 軽症持続型の基本治療薬は抗アレルギー薬または吸入ステロイド薬で、6~15歳と違い抗アレルギー薬が上位。テオフィリン徐放製剤は追加治療薬の位置づけ。DSCG+β2刺激薬は後退。
ステップ3 中等症持続型で基本治療薬に吸入ステロイド薬。以下の治療薬は追加治療とされ、抗アレルギー薬はLT受容体拮抗薬に限定。
ステップ4 重症持続型の基本治療薬は吸入ステロイド薬と以下の治療薬が「いずれか併用」が「1つまたは複数の併用」に変更。


・JPGL2002の階段式では、薬剤の位置づけや並列か否かがわかりづらいため、JPGL2005では基本治療と追加治療に分類。基本治療でステップ毎の基本治療薬で十分効果が得られない場合、追加治療薬をadd on します。
・基本治療薬は、間欠型ではなし、軽症持続型では抗アレルギー薬または吸入ステロイド薬、中等症および重症持続型では第一選択薬が吸入ステロイド薬に限定されました。
・吸入ステロイド薬の用量はCFC-BDP製造中止に伴い、FPまたはHFA-BDP換算として記載されています。FPまたはHFA-BDPはCFC-BDPの2倍の臨床効果があるため、使用量はCFC-BDP換算の半量となっています。
・抗アレルギー薬は*1全てを含みますが、ロイコトリエン(LT)受容体拮抗薬と記載されている場合は従来通り他の抗アレルギー薬は含まれません。LT受容体拮抗薬の小児喘息に対するエビデンスの蓄積に伴いステップ3以上ではLT拮抗薬単独の表現になっています。
・ステップ3 中等症持続型に長時間作用性吸入β2刺激薬が追加されました。4歳以下の適応がないことと、それ以下の児では吸入が難しいことから「DPIが吸入できる児」と但し書きがあり、順位が最後になっています。
・テオフィリン徐放製剤はJPGL2002では他の薬剤と並列でしたが、JPGL2005では吸入ステロイド薬で症状改善が得られない場合の追加治療薬とされ、これがファーストチョイスになることを避けた記載になっています。
・ DSCGは基本的に単独の使用となり、β2刺激薬を一緒に吸入する場合は症状がコントロールされたら中止します。