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NORO03-02507222050/野呂第三号3 ......

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NORO03-02507222050@
忘れもしません。三十三年一月六日、或る患者が院長室で先生の面接が終って病室へ連れて帰る途中での出来事、手を振り切ってまっしぐらに前の大池に向かって走り、「アッ」と言う間に飛び込んでしまったのです。さあ大変。一月六日と言えば寒さの最中、院長先生も年明けで始めて病院におい出たのではなかったかと思います。しかも風邪を召しておられたのでしたが、真先きに素裸となり職員と交る交る池の中え潜ぐって探されたのでした。が遂にその甲斐なく警防団員の応援を得て、筏をくみ、池の底を探し、引き上げられ、人工呼吸、焚火と相当長い間手を尽くして見られましたが結局はだめ、今もその時の情景がまざまざと浮かんで参ります。その時の私の気持ちはどう言ってよいかとても筆舌に現わすことの出来ない複雑な気持ちで一杯でした。お察し下さい。
三十三年(1958年)十二月には患者も定員六十に対して八十九人になり翌四年四月には待望の百名を突破して百六名になり病室職員一同大変喜んだことがあります。然しその反面この当時はまだ看護婦、看護人の不慣れから、病院事故が続発し或る時は、これはいけないと言うので、無事故月間を強調して注意を喚起し事故をなくしよう努力しました。が依然として事故は絶えず、或る時は児童部の女の子が行方不明となり、翌日前の大池で溺死体となって発見された事もありました。
(つづく) -