Back to Howawan's Homepage to index return to index2

NORO03-02507222044/野呂第三号2 ......

inhalts

NORO03-02507222044@
私がこの病院と言っても当時は安浦病院の前身であったG病院に勤務したのは今から六年余り前の三十二年七月十九日でしたが当時の事で今も尚脳裏に残っているのは看護婦がふだん着の上に予防衣だけつけた何ら見ても病院らしくなかったこと、看護衣、キャップをつけたのは私只一人、勿論私物であったのは言うまでもありません。
病室の掃除もいつしたのか、特に三病棟の便所ときたら全く掃除した事のないみたいに不潔だったし、二病棟と三病棟の間の運動場には草がぼうぼうと生えていて踏み込むにも気味が悪い有様、これが現在活動している病院かと思った程でした。
こんなことは只当時の一部の実感に過ぎないのですが、総てがこんな調子であったのです。勿論当時の経営者は西本先生ではありませんでした。こんな状態で病院として発展する訳もなく、病床数六十の定員に対し二十数人と言う時もあって廃止寸前にまで迫った様子でしたが、幸いに西本先生が総てをバトンタッチされ職員の訓練と旧来の在り方を全面的に改善され現在のような安定した病院が築きあげられたのでありますが、その間にあって、私が婦長として任命されたのが三十二年七月二十六日、患者も次第に増えて、その年の八月には四十三名、翌三十三年一月には五十四名と言うように数字は順調に延びて参りましたがその頃、端しなくも悪夢のような大きな事故が発生したのです。
(つづく)