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NORO02-02504091203/野呂第二巻より1 ......

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 (前略)わざわざ内海のM先生を招いて下さり、静かなA園で教えていただく事になり若い者は大喜びである。とても皆様気をつかって下さり夜では疲れているだろうからと、午後一時〜三時迄の長時間、勤務中に習わせて下さる事に決まり、私達とても有難いと感謝の気持ちでいっぱいです。初めのうちは勤務の事を忘れて真剣に机に向って生けていましたし、熱心に先生の教えを聞いていました。でも日が重なるにつれて、忙しい勤務の事が気にかかり腰が落ち着かなく気があせり、早く生け勤務に帰りたいと思う人も出て来る日もありました。(後略)(第二号 華道部 Tu)
その中でも職員の患者の治療への情熱は依然と高かったようだ。
実社会に飛び込んだ私は、すぐに幼い子供から「センセイ、センセイ」と慕われ、尊敬され、未熟ながらも一人前の先生として出発致しました。(中略)しかし一年も過ぎた頃、私の決意も崩れてしまった。ふとした事件で私の心は動揺し落着がなくなった。教壇に立ってもその事を考え勉強に力が入らなかった。子供も私の落ち着かない気持が反映し子供の事故が相次いで起き、私はノイローゼ気味になった。(中略)子供たちの顔がもう見れなくなると思うと、とても悲しかったが、この子供たちのそばにはもう行けないと思った。他に大勢の子供がいる職を捜し、又悪い思い出のない所に行って働こうと思って職を離れていった。
 そして又、子供の多勢いる職場に就く事ができた。前と子供の性質と目的が少し違うようである。今度私の求めた職場は、病院の中に居る子供たちの世話である。
 集団生活は同じであるが、病気をそれぞれ持っている子供が多勢居る所である。そして保護、訓練、教育、治療を重要化し毎日一歩一歩繰り返しを続け、病気を治すのが目標であると思われる。  病院と言う名を忘れないで子供と接しなければならないのであるが、同じ世の中に生まれて普通の子供と平等でないのか可愛想である。一日も早く退院して迷惑をかけない役に立つ人間として、立派に世の中に立ってもらいたいと先生方は祈って接しているように私には思える。立派な先生方に見守られて、子供達は本当に幸福だろうと思う。
 私は入ってここの先生方の熱心さに本当に驚いた。(中略)箸を一人で持てなかった子供が持てるようになる。又排便を一人でしなかったのが一人でするようになった効果は、先生方の努力で身を結んでいる。長期間の努力がいると思うが、その努力が効果あると喜びは大変だろうと思う。(中略)何はともあれ可愛い子供達である。少しでも早く病気を治してあげたいものであります。私も少しながら、この子供達に役に立ちたいと思って勤めて行きたいと思います。
 希望ある職場はとても楽しいものです。子供の病気はいつか治ると言う希望を持って、又私は過したいと思っています。(第二号 私の選んだ職 Tu)

職員其々が様々な背景を抱えながら、安浦病院に勤務する中で、患者を我が家族のように思い、患者と共に同苦する中で、医療従事者や患者などの立場とは関係なく、人として接して相互理解を深めていくことを自然と実践していたようだ。(つづく)