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Notes:


 パーキンソン病の主要な症状である手のふるえ、動作の鈍さ、歩行障害などは、老化による運動機能低下と共通するところが多くみられます。責任病巣である黒質−線条体ドパミンニューロンは、加齢によって自然に減少します。
 パーキンソン病の病理・生化学的所見からは、黒質の神経細胞数が40%以下に減り、ドパミンやその合成酵素は20%以下に減少すると症状が発現するといわれています。
 正常老化により黒質の神経細胞数が40%以下になるのは80歳を超えてからであり、パーキンソン病の患者では、自然老化に加えて何らかの病因により細胞減少が進み、症状が現れると考えられます。