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糖尿病を合併する高血圧の治療計画
降圧目標は130/80mmHgとJSH2000に比べてより積極的な降圧が求められてるようになりました。第一選択薬にはACE阻害薬、ARB、長時間作用型Ca拮抗薬となります。糖尿病を合併する高血圧の場合、HOT研究でDBP80mmHg以下の群が85mmHg以下、90mmHg以下より心血管事故のリスクが有意に減少することが示されています。またUKPDSの結果から、血圧を157/87mmHgから147/82mmHgへより低く下げた方が大血管障害(動脈硬化、脳卒中、心血管合併症など)と細小血管障害(糖尿病性腎症・網膜症・神経障害)のリスクを著明に減少させることも示されています。更に正常血圧の糖尿病患者に対しても降圧治療が有用であることが認められたことからも、糖尿病を合併した高血圧に対して、目標血圧値をより低く設定することがより大きな治療効果をもたらすと考えられます。