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気になる副作用

小児で最も多いとされている副作用の報告は、柴苓湯(サイレイトウ)による膀胱炎だそうです。これは柴苓湯中の小柴胡湯成分が影響していると推測されるようです。ですが、一般的に小児では漢方薬の副作用は少ないとされているそうです。(文献2,P993より)

漢方治療におけるメリットは、情緒安定とともに身体機能の改善も期待できるということ。効果はマイルドではあるものの、眠気や口の渇き、食欲不振などの副作用はほとんどないこと。

またあまり議論されないこととして述べられていたのが、「効果の程度は別として、患者さんの様々な心理的トラブルに対し、比較的気楽に処方できる。その時点での患者さんやご家族の方の治療への期待に応え、その後の展開に繋ぐことができる。」というメリットでした。

逆にデメリットとなってしまうものとしては、「家庭内暴力など急な鎮静が必要とされる場合などに対する強力な作用は期待できない」ということでした。また、苦い、飲みにくいといった薬の飲み方の点があるため、服用の工夫が必要となるということだそうです。

(文献3,P31より)